以前このサイトでも紹介した柴田聡子さんが歌う「 いきすぎた友達 」のミュージックビデオがそれはもう素晴らしい。
とりあえず以下に貼らせていただきます。
この曲は彼女の最新2ndアルバムいじわる全集に収録されていて、先のレコードストアデイ2014に合わせて7インチシングルとして先行発売された曲でもあります。音源で聴くと、彼女の声と無理のないメロディが存分に際立つキュートなフォークソング、といった趣きですね。
口元アップのみという衝撃的MV。
そんな曲ももちろん素晴らしいのですが、それよりも僕はこのMVの映像自体に釘付けになってしまいました。
上にのせたMVを観ていただければ一目瞭然ですが、映されているのは唄を口ずさみながら野菜を食べ続ける柴田聡子さんの口元のみ。薄くスライスされたニンジンやかたまりの紫キャベツなど、小動物が好んで食べそうなものをモグモグと忙しく口を動かしながら、そしてたまに歌詞に合わせながら、ただただ口に運んでいく映像を4分以上映している。なんて異常なミュージックビデオなんでしょう。監督されたのはインディー・ポップユニット、テニスコーツで柴田聡子さんとの交流も深い植野隆司さんらしいです。
もちろんこの映像をみて真っ先に思い当たるのはプラハの戦闘的シュルレアリストとして名高い変態映像作家、ヤン・シュヴァンクマイエルが撮る映画でした。彼の監督作品( 特に長編 )では、登場人物が何か喋るたびにほぼ必ず、グロテスクに感じるほどクローズ・アップされた口元が映されるのですが、この柴田聡子さんのMVにもかなり似た雰囲気を感じます。特に3分30秒あたりからサワークリームを舐めるあたりとかもうゾクゾクしてしまいますね。ずっと観ていられる気がするフェティッシュな映像。ミュージックビデオですが、サイレントでみたほうがより映像の魅力が際立つと思うのでオススメです。
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