HUNTER×HUNTER連載再開 諸星大二郎っぽくて最高

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週刊少年ジャンプ最新号にて再開された冨樫義博さんの超人気マンガ「 HUNTER×HUNTER 」を読んでドキドキが止まらなかった。

週刊少年ジャンプ 2014年27号 デジタル版
集英社 ( 2014-06-02 )

今回から本格的にスタートした暗黒大陸編、全体的にただよう諸星大二郎感たまらない。ジャンプでこんなマンガ読めるなんてホントにゾクゾクする。もちろん諸星大二郎だけでなく、ガリヴァー旅行記でおなじみのスウィフトとか、類推の山のルネ・ドーマル、はたまた高丘親王航海記の澁澤龍彦などなどの影も感じる。さらにいうなら、作中で絶版になった幻想小説がいまや貴重な紀行記録になっている、みたいなこと描いてあるのにも、過去のそういった名著への敬意を感じてマジで素晴らしいと思った。
冨樫さんがこれまでどんな本やマンガに触れてきたのかよくわからないので強く言うことはできないけれど、休載期間中相当勉強、というより再開に向けて準備をしていたに違いない。ただゲームしてるだけじゃないことがよくわかる再開一発目だった。

ほかに心掴まれたのは、ネテロの遺言DVDでビヨンドについて「 私とあいつは求めてる強さが違う、私は勝者と敗者が生じる対人の強さで、あいつは自然の中でそれと共生し生き延びるための強さを目指してる 」という場面。そりゃもうはわ〜っ!ってなった。

はわ〜っ!とは、ジャンプ的に考えるとネテロが善なんだろうけど、このご時世だとビヨンドの求める強さこそ素晴らしいと考える人もたくさんいそうだし、だけどビヨンドはとりあえず悪役だし、って感じになってもう価値観がぐちゃぐちゃだ、どうしようはわ〜っ!ということです。

あとちゃんと19ページ描いてるのも安心したな。グリードアイランドでビスケと修行してるあたりは15ページ連載で、休載長かったから今回もまたそうなるのかと思ったのだけど。ともあれこれからに大いに期待できる内容で本当に感動した。この熱量をずっと保っていってほしいです。

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