日仏ハーフの女子高生モデル MANONの7インチ「XXFANCYPOOLXX/BEAT THE BAD LUCK」がかわいすぎる

投稿日:29/07/2017 更新日:

  

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日本とフランスのハーフで福岡在住、この春に高校生となったばかりの、きゃりーぱみゅぱみゅ、青柳文子、三戸なつめでおなじみアソビシステム所属のモデルMANONが、自身がこれまでにitunesやSpotifyで発表した2枚の配信シングル「xxFANCYPOOLxx」と「Beat the Bad Luck」(こちらは7/28にリリースされたばかり)収録のダブル・サイダー・7インチを8/30にリリースすることを発表していました。

News | 2017-07-28 - 映画『ロリータ』ネタの女子高生ラップ!若干15歳、MANONのデビュー7インチ。 | Record CD Online Shop JET SET

収録曲はどちらもミュージックビデオが公開されています。

XXFANCYPOOLXX

BEAT THE BAD LUCK

リリースされるレコードは、知る人ぞ知る隠れたガールズ・トレンド・セッター、Hazel Nuts Chocolate、通称へなちょこのYUPPA氏がプロデュースしているとのこと。盤はピンクのカラーヴァイナルでミニポスター・サイズの歌詞カード、ステッカー、さらに収録曲+ボーナストラックのDLコード付き、というレコードにメディア以外の価値を見出している素晴らしいフォーマットでのリリースを予定しているそうです。

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「XXFANCYPOOLXX」レビュー

彼女のデビューシングルでもある「XXFANCYPOOLXX」は、映画『ロリータ』の劇中曲として知られるNelson Riddleの"Lolita Ya Ya"をサンプリングしています。若干のトラップ要素も加味したユーモアあふれるトラックにのせて、女子女子くて若々しいキュートなリリックをキックしていて最高の曲ですね。だらだらしたフロウは日本語女子ラップもといHALCALI、Kero Kero Bonito、ライムベリー、水曜日のカンパネラの流れを上手に汲んでいる気がします。
ヒップホップとは乱暴にまとめると「とある共通した文化をもつ集団(トライブ)において普通のことをポップカルチャー(近年はもっぱら、やたらとビートが強調された音楽)を用いてカッコよく伝えることでトライブのプロップス(人気)を集めて有名になり、結果属していたトライブから抜け出すためのゲーム」ですが(もちろんそれがすべてだとは言いません)、「ルートの3乗とか別に知らなくてもいいじゃん」のように女子高生ライフにおいて普遍的(と思わせるよう)な、どこかで聴いたことのある内容のリリックを素敵なトラックに乗せてカッコよくラップする彼女のスタイルは、まさしく女子高生界のヒップホップを体現している、といえるのではないでしょうか。そう考えるとミュージックビデオの雰囲気もバスタブに美女とシャンパンwithクルーの面々、といったヒップホップにおけるステレオタイプなイメージの女子高生的解釈、ととれなくもないですね。ビデオ自体はMANONの地元である福岡市内で撮影されたもので、こちらのプロデュースもYUPPA氏が担当しているとのことです。

まあそんなあまりに思考が走りすぎていることは話半分に聞き流してもらうことにして、90年代に魂を忘れてきたわれわれおじさん世代の多くがこの曲を聴いて直線的に思い出すのはDoopees「Doopee Time」なのではないかと思います。

サンプリングソースが古い映像作品の挿入歌、というところと、(実際に存在しているしていないの違いはあれど)少女がラップ(まがい)のことをやっているところに、MANONちゃんと共通項を見出すことができるのではないでしょうか。冨田ラボが遊びの延長線上で作り上げた架空のオシャレ少女、言ってしまえば"少女みたいなもの"の魂が20年後になぜか実存として現れてしまった感。「歴史は繰り返さないが独自の韻を踏む」by マーク・トゥエイン、といった感じで、そういった意味でも最高な一曲としか思えません。

MANONMANON

「BEAT THE BAD LUCK」レビュー

裏面(2ndシングル)の「BEAT THE BAD LUCK」は「XXFANCYPOOLXX」とは打って変わって、パンクの延長線上にあるオルタナ・ポップなナンバー。何度聴いてもMANONちゃんの歌う"BAD LUCK"のLの発音がRにしか聴こえないですが、そんなところが正しさよりも自分がイケてると思うスタイルのほうを優先、追求している感じがしてますますキュートですね。歌詞は彼女の「最悪についていない1日」について描かれているそうです。そして、いわゆるガールズ・パンクやライオット・ガール、twee popの文脈ですら受けとめることができてしまうようなローファイな音像を聴けば、「若さ」がすでにもう遠ざかるだけの存在となってしまった数多のオトナたちはため息をつくことしかできなくなるでしょう。すなわちそれくらい素晴らしい曲だ、ということです。

※参考リンク:MANON 公式ブログ

最近2、3人の若い女の子グループがレコードショップに入ってきては店員に無断でいい感じのジャケのLPを手に取りポーズを決める姿を写真に撮っては何も買わずに出て行く、という行動が全国各地でしばしば目撃され、ネットに多くいるレコードマニアをざわつかせていますが、総じてこの7インチは、そんな流れを助長するようなレコードになりそうな予感であふれていますね。あるいは、その行動がいかに虚しいことであるか気づかせてくれるレコードとなりうる気もする。いずれにしろ、この時代において存在感抜群となる可能性ビンビンであることは間違いないと思います。いまから発売が楽しみでなりません。

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