browned butterがAno(t)racksよりバンド初のEP「Fall」を配信リリース

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京都を拠点に活動する4人組インディー・バンドbrowned butterがspotifyにてバンド初の作品集となるEP「Fall」を配信リリースしていました(ネットレーベルAno(t)racksからのリリース)。

ギターノイズ全開な王道シューゲイズ・ポップといった趣の表題曲「Fall」や、パワー・ポップからの影響を感じさせる「smooth」、エモさ爆発といった感じの「fever」の3曲が収録されているこのEP。総じて端々に滲み出るジュヴナイル感がたまらないですね。そしてなによりツインボーカルのひとりであるnaoko yutaniさんの声がすばらしい。声質や系統はやや違いますが、初期スーパーカーのフルカワミキのようなインディー・バンドにおける理想的な歌声の持ち主、なんて大げさなことも堂々と言ってしまいたくなります。このようなバンドの登場を待ち望んでいたロックキッズは意外に多いのではないでしょうか。

ちなみに淀んでいるとも美しく彩られているとも言えそうな、黒いミルククラウン的水面のアートワークは、「Alive Painting」という液体や個体などさまざまな材料を相互に反応させるパフォーマンスをしているアーティスト中山晃子さんによるものだそうです。

このEPはspotifyのほかbandcamp、Apple Musicでも配信中。さらにリードトラック「Fall」はおなじくAno(t)racksからリリースされているインディー・ポップのコンピレーションアルバム「DIE IN POP」にも収録されています。気になるかたはこちらもぜひチェックしてみてください。

バンド・バイオグラフィ

Browned butter artistphoto by kamomae

browned butterは、おもに京都で活動している4人組のインディー・ロック・バンド。2017年の夏ごろ、大学の同級生であるnaoko yutani(Vo,Gt.)、tomoyuki watanabe (Gt,Vo)、keita kishimoto(Dr.)の3人によって結成、今年の3月にベースにサポートを迎えてEPにも収録されているシングル「Fall」をリリースしたのち、同月にyuma sugizaki(Ba.)が加入し現在のかたちで活動をスタート。現在はおもにライブを中心に活動しているようです。

バンド名は「66バッファロー」の監督やイェルジ・スコモリフスキ「エッセンシャル・キリング」の主演としても知られるヴィンセント・ギャロによる映画「ブラウン・バニー」からの発想とのこと。そんなおしゃれな由来とは裏腹に、Webで「browned butter(焦げた(焦がした)バターの意味で採られることが多いようです)を検索すると、香ばしいケーキやクッキーの画像やレシピばかり出てくるそうなので、彼らについて調べるときはいまのところ追加キーワードとして「バンド」を入れるようにしてくださいね。

そんなことはさておき、楽曲に関しては、現在バンドのレパートリーにある曲の大半がkishimoto氏の作詞・作曲によるものだそうです。その影響からか、EP収録曲も彼の音楽的バックグラウンドにあるという「古典的なシューゲイザーやブリットポップ、ポストパンク」などのジャンルに属するような音像になっていますね。

とはいえ、現時点では本人たちはそういった音を突き詰めていこうという気も、はたまたここからガラリと変えようという気もないようです。むしろ、メンバーぞれぞれで音楽的思考が微妙に異なっていることから「それぞれの強みを重ね合わせてbrowned butterとしての音楽を作っている」という意識を共有しているとか。実際に好きなバンドをメンバーの方々に訊くと、fazerdaze, Best Coast, Jack White, Sonic Youth, Yuck, Nirvana, Yo La Tengo, Rhye, D.A.N., Warpaint, 細野晴臣, Blur, Ringo deathstarr, Burgh, Eagullsなど多種多様のバンドをあげてくれました。

(上記のミュージシャンたちも含め、バンドの素となっている音楽をメンバーがそれぞれ5曲ずつ選んだプレイリストが現在Apple Musicも公開されています(vol.1vol.2)ので、お使いのかた、気になるかたはぜひこちらもチェックしてみてください)。

そしてそのうえで、ダウナーでダークな雰囲気をベースにしながらもほのかに明るさを感じられるような「(明るいものと暗いもの、という)相反するものに葛藤を持ちつつも、美しいほうに希望を持っている、哀愁やカタルシス」を音で表現する、というイメージのもとで活動しているとのことです。現在音源として公開されている楽曲たちも、そんな彼らのもつ方向性が十分感じ取れるものばかりですね。共有したイメージを結成まもなく形にしていることに、そこはかとないバンドのケミストリーの有効性やメンバーそれぞれの感性の鋭さを感じずにはいられません。

そんなbrowned butter、現在はDr.のKishimoto氏が海外へ留学中とのことで、フルメンバーでのライヴ活動は半年先までおあずけとのこと。その代わり、ドラムにサポートを迎えて残りのメンバーでの演奏は精力的に続けていく予定だそうですので、browned butterの登場により現在一定のシーンを形成していると言っても過言ではない日本のインディー・シューゲイズ・バンドたちのなかにまた将来有望な1ピースがあらたに加わった、とにわかに色めきだっている音楽ファンはぜひライヴに一度足を運んでみてはいかがでしょう。次回のリリースはいまのところ未定なので、彼らのオリジナルな音楽をもっと体験したいひともぜひどうぞ。ライヴ動画もアップされていましたのでこちらもぜひ。

直近のbrowned butterライブ情報

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揺らぎ "Still Dreaming, Still Deafening" Release Tour
opening act:browned butter
act:揺らぎ, 17歳とベルリンの壁, sow, QB and planets
live paint: 池永朱里
open- 17:30 start- 18:00
adv- ¥2400 door- ¥2900
more info: GROWLY

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After a dreaM 11
act:browned butter, B.D., the Still, 50 pears, and more...
open-17:30 start-18:00
adv-¥2400 door-¥2900
more info: mona records

関連リンク

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