ヤン・シュヴァンクマイエル「サヴァイヴィング・ライフ」の雑然とした感想

投稿日:09/06/2016 更新日:

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ヤン・シュヴァンクマイエル「サヴァイヴィング・ライフ」を観ました。

日本では「夢は第二の人生」というサブタイトルが付いているが、原題の副題は「理論と実践」という。夢に出てくる女性にとらわれて、可能な限り夢の中で生きようと必死になる男、エフジェンの話。ヤン・シュヴァンクマイエルにしてはだいぶストーリーがしっかりしていて、まさに冒頭で監督自身が表明しているとおり「笑えない精神分析コメディー」という感じ。

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しかし、彼や劇中出てくるホエロヴァー女医(精神分析医)の言葉を額面どおり捉えるのは、なんだかお門違いのような気がする。というより、地を這う動物が必ずスーツを着ていたり、巨大なリンゴが意味もなく頻繁に背後を横切るような世界で、論理的な言葉を信じろと言うほうが難しいですね。
ところで主人公のエフジェンは古代ギリシャ語で「高貴なもの」を意味するエウゲニオスが語源の名前だそうですが、そこに意味はあるのでしょうか。それともむしろ夢の中での名前ミラン(チェコ人にとってはあまりにありきたりな名前)のほうが重要な気がしますね。
名前といえば、夢の中に出てくる女性の名前も気になる。出てくるたびにコロコロと名を変えて、結局本名はエフジェニエ(エフジェンの女性名)だと解るのだが、そんな彼女の最初に名乗る名がエヴァであることがとても寓意的。もちろんエヴァとは劇中で語られるようにイヴのヨーロッパ名であり、ヤンの妻の名前でもある。そんな女性が最終的に主人公と同じ名前になるということは。自然にアンドレ・ブルトンの「溶ける魚」や、はたまたエドガー・アラン・ポーの「ウィリアム・ウィルソン」なんかに思いあたるのです。

それはさておき、映像的にも期待を裏切らないグロテスクさで溢れていてとても楽しかったなあ。瓶詰めにされた大量の生きたカエルとか、お決まりの全然美味しそうじゃない食べ物の数々とか。

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