ミシェル・ゴンドリー監督によるWebショート・ムーヴィー「Détour」レビュー

Post Date:13/07/2017 Modified Date:

  

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ミシェル・ゴンドリーが監督したショート・ムーヴィー「Détour」が最高の作品だった。

これは監督が(さまざまな拡張機器を駆使しながらも)iPhone7 plusのみを使って撮影した、Appleの広告として作られた映画。過去にウェス・アンダーソンがH&MPRADAのAdショートムービーを監督していますが、そういう類のものですね。日本でもやればいいのに。

さて、そんな「Détour」ですが、ヴァカンスに出かけた娘二人の4人家族の末っ子が大切にしていた(ヴァカンスに持っていくはずだった)三輪車が目的地に着く道すがら迷子になってしまい、哀しむ女の子を(まるで意志を持って)追いかけて(いるかのような偶然が重なって)放浪の旅に出(ているようにみえ)る、というストーリーはとってもキュートかつ童話的、あるいは生物としての人間の特徴が全面に押し出されている(都市生活を送る人間の特性、あるいは正しい姿と言ったほうが正しいかもしれない)。くわえて、画のつくりも今流行りのシンメトリーを多用するスタイルでものすごくおしゃれ。タイトルの「détour」は「回り道」ほか、いろんな意味にとれ、しかもその意味するものすべてを映画内で表現してると思わせる多様なエピソードの連なりが素晴らしい。いうまでもないが、ツール・ド・フランス開催の時期に合わせて公開されたことも示唆されている。誰かにとってすでに必要がなくなったものでも、それを必要としている別の誰かに受け継がれる、といった最高のプロットも「détour」の意味するもののひとつに入っているかもしれない。実際には存在していない、最終的にたどり着く持ち主を求めて、自身の役割が尽きるまで(壊れるまで)ずっと回り道を繰り返しているトリシクル。

さらには被写界深度がとれる(ぼかせる)ことや、レンズの明るさ、スローカメラ、機動性の高さを利用したロールする画面など、iPhone7 plusがもつカメラの特長を、画面作りにしっかり生かしてる感もあるのでクライアントサイドも大喜びなんじゃないでしょうか。そういうところも含めて、彼のつくるマスターピースのリストにまたひとつ作品が加わった、という感じ。

チャールズ・ロートン「狩人の夜」を引用した「détour」のワンシーン

まあそんなことより、上のようなシーンが出てきたらシネフィルはもうこの映画を愛さないわけにはいかないですよねえ。若きAppleユーザーでこれが狩人の夜の引用と気づくひとはどれだけいるんでしょうか。

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