イスコはレアル・マドリーでセードルフ2世になりつつある?

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スペインのスポーツ紙ASのウェブサイトにて、レアル・マドリー所属のイスコを「 Newセードルフ 」呼ばわりする大変興味深い記事が掲載されていました。

Real Madrid: Isco se ha convertido en el nuevo Seedorf del Real Madrid | Liga BBVA | AS.com

原文はスペイン語なので、以下に訳します。

イスコはレアル・マドリードのあたらしいセードルフに変貌を遂げた

「 イスコは絶好調だ。よく走るし、いい働きをする。彼はいま、いい時期にいるね。 」

これは昨季までレアル・マドリーを率いていたカルロ・アンチェロッティの言葉だ。アンチェロッティは監督就任初年度、イスコをセントラル・ミッドフィールダーとして起用し、攻撃的選手だと思われていた彼に新たな役割を生み出した張本人である。中盤に位置して運動量が多く、かつ攻撃面で違いを生み出せる選手の例としてはセードルフが挙げられる。彼はボール奪取の数ならびに試合中の走破距離のランキングにおいてたびたび上位に顔を出していた。イスコもセードルフのようなタイプの選手になりつつあると言えるだろう。

イスコはマドリーに来て早々、持ち前のテクニックや攻撃的センスだけでは彼を超える能力を持つマドリーの中盤で定位置を得ること、また前線に配置された3つのポジションはその中でけが人でも出ない限り奪えないことを理解したのだ。

イスコは昨シーズンの全試合通じてのマドリーにおけるボール奪取数で2位を記録し周囲を驚かせた。1位はトニ・クロースの365回( 1回/12.4分に相当 )で、イスコは261回( 1回/13.7分 )だった( ちなみに彼と常にポジションを争っているハメス・ロドリゲスは200回( 1回/17.1分 ) )。これはモドリッチ( 1回/15.1分 )より優れた数字である。

しかし今シーズンは残念ながらボール奪取数でのランキング上位にイスコは上がっていない( 1回/17.9分。カゼミロは1回/11.6分、クロースは1回/13.9分、モドリッチ1回/14.9分、ハメス1回/16.6分 )。とはいえ、最もボール奪取にトライしているのは彼であると言えるだろう。それは試合中の走破距離のランキングに現れている。チャンピオンズリーグ、グループリーグでの統計によると、全6試合で57.914kmの距離を走ったと記録されている( 1試合平均9.652km )。この記録はチーム最高で、そのあとにカゼミロの55.344km、C.ロナウドの54.788kmと続く。

記事解説とpito a イスコについて。

以前、イスコがボール奪取率でチーム内1位になった、というエントリをこのサイトでも紹介したことがありますが、今回の記事では過去レアル・マドリーに所属しチャンピオンズリーグ制覇を経験した元オランダ代表MFクラレンス・セードルフになぞらえつつ、詳細なデータも挙げながら改めてその特徴を強調しています。元記事でも言われているように高い運動量にくわえて攻撃面でもゴールに直結するようなプレーをできるイスコですが、最近はベイルやベンゼマの怪我、あるいはハメスのコンディション不良などによりレギュラーメンバーとして活躍していますね。とはいえ、3月に入ってからはマドリディスタたちはイスコにブーイングを浴びせることが多くなっているようです。それはひとえにイスコ自身の調子のアップダウンの激しさに起因しているのではないでしょうか。セードルフに喩えられるような高い潜在能力を持ちながらも、それをコンスタントにピッチ上で発揮できていない、とサポーターの多くは判断し、彼に向けて指笛を鳴らしている。もちろん叱咤激励の意味がこもっていると信じていますが、それはそれとして、彼自身が今以上に偉大な選手になるために、あるいは重要なポジションを勝ち取るために、もっと言えばセードルフタイプの役割をこれからも担っていくためにも安定した力を発揮できるコンディション作り、メンタルケアは不可欠だという気がします。これからのマドリーを担う選手として、さらなる奮起を期待したいですね。

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