ロベール・ブレッソンによる幻の初カラ―作品と呼ばれる1969年発表の映画「 やさしい女( 原題:Une femme douce ) 」が、4月4日( 土 )より新宿武蔵野館で公開されるらしいです。
映画『やさしい女』オフィシャルサイト
ドフトエスキーの最高傑作と呼ばれている同名の短編小説を原作に、物語の舞台をロシアから60年代後半のパリへと移すなど、大胆な脚色を加えたこの「 やさしい女 」。1986年に公開されて以来、日本ではほとんど上映されておらず、さらにDVD化もされていないとのことで、今回は約30年ぶりに、デジタル・ リマスター版でスクリーンで観られる、ということになります。
主演はベルナルド・ベルトルッチ監督「 暗殺の森 」などで知られる女優、ドミニク・サンダで、この作品がデビュー作となるとのこと。言わずと知れた映画評論の巨人・蓮實重彦氏は、公式HPにこの映画に関して以下のようなコメントを残しています。
"女優はこのように撮れと、ブレッソンはいっているかのようだ。そう思って視線を向けた画面で、ドミニク・サンダは、一瞬ごとに、女優を遥かに超えた女へと、艶めかしく変貌してゆく。"
引用元:「 やさしい女 」
さらに公式ホームページでは、今回の上映に際して予告編も公開されていました。
ロベール・ブレッソンといえば、近年の日本における北欧ブーム、もといフィンランド熱の上昇により何かと注目を浴びているアキ・カウリスマキ監督がその画作りやキャスティングにおいてかなり影響を受けている監督として知られています。二人の監督の作品を見比べてみればそれは一目瞭然かとは思いますが、アキ・カウリスマキは観たことあるけどブレッソンは観たことない、と言うような方はこれを機会に是非一度ご覧になる事をおすすめします。