ヤン・シュヴァンクマイエル映画における「食べ物」の役割とは【Švankmajer's list】

投稿日:07/06/2016 更新日:

  

- sponsored link -

自身最後の長編、と銘打った2018年公開予定の映画「蟲」のクラウドファンディングを実施しているチェコの現役シュルレアリスト、ヤン・シュヴァンクマイエルが、先日開設された彼の公式Youtubeチャンネルにて、「Jan svankmajer's list」と題された、彼の作品における特徴的なモチーフの役割について解説する動画シリーズをアップしていました。

Jan Švankmajer - YouTube

今回は、シュヴァンクマイエルの映画と言えば真っ先にその特徴として挙げられるモチーフのひとつ、「食べ物」や「食べる」という行為について解説していましたので、以下に紹介したいと思います。これまでに色々なところで語られていることを中心に、そこから一歩踏み込んだ(これもシュヴァンクマイエルらしい)攻撃的な内容になっているので是非ご覧ください。

-sponsored link-

シュヴァンクマイエル映画における食べ物の役割。

Food

I have always been the kind of child that doesn't eat,that parents force to eat, that push fish oil and iron supplements upon.My parents sent me on those fattening holidays.Where we had kind of a school in nature but they fattened us up.And whenever we gained 1kg in a week,we would get a lolly. so we always had lots of water beforehand - before the weigh in -to reach that 1kg but of course, it was useless.It especially deepened one's aversion to food,which I had,and in the end they did not accept me at school when I was six because I was so weak that my mom pushed me around in a wheelchair.

Of course, this attitude to food then transfers to your creative work and in films, the food is always as if repugnant.The attitude towards it is mostly always negative.

And the second aspect is that food is essentially a symbol of aggression of this civilization, isn't it?One that eats entire ethnics, entire species,entire nature.So that's a simbol of that aggression.

日本語訳

わたしは食べることが好きではない子どもでした。そのため両親に食べることを強いられていました。魚油と鉄分のサプリメントといっしょにね。彼らは日々わたしを太らせようとしていました。わたしは森のなかで学び、遊びたかったのに、彼らは私を太らせようとばかりした。それで、一週間に1kg体重を増やすたびにキャンディをもらえることになったのです。だからわたしはいつも1kg増えるまで大量に水を飲んで週に一度の体重測定に臨んでいました。もちろんそれは無駄なことでした。そういった経験が食べ物への嫌悪感を深めることになったし、極めつけは6才のとき、体が弱すぎて学校に受け入れてもらうことができませんでした。母親に車いすを押してもらわないと通学できないほどだったのでね。

もちろん、こういった食べ物に対するネガティヴな姿勢は、その後の創作活動や映画に反映されています。わたしの作品に出てくる食べ物はいつも嫌悪感を呼び起こすようなものばかりです。

もうひとつの見方としては、食べ物とは本質的に現代文明における攻撃性の象徴であると言えます。食べ物はそれだけで民族や種族、自然などの全体を食らいつくしてしまう感覚がある。だから攻撃的だと感じるのです。

おまけ

冒頭でも触れましたが、ヤン・シュヴァンクマイエルは現在チャペック兄弟の戯曲「虫の生活」を上演する劇団をえがいた新作映画「蟲」を撮影中で、2018年公開をめざしてクラウドファンディングを実施しています。ファンの方はぜひ応援してみてはいかがでしょう。

Jan Švankmajer: Insects

シュヴァンクマイエルのそのほかの解説動画に関しては以下をチェックしてみてください。
シュヴァンクマイエル本人によるインタビュー&作品解説動画まとめ

関連リンク

シュヴァンクマイエルの世界
ヤン シュヴァンクマイエル
国書刊行会
売り上げランキング: 257,522
不思議の国のアリス
不思議の国のアリス

posted with amazlet at 16.04.29
ヤン・シュヴァンクマイエル画 ルイス・キャロル著
国書刊行会
売り上げランキング: 370,060
シュヴァンクマイエルの博物館―触覚芸術・オブジェ・コラージュ集
ヤン シュヴァンクマイエル
国書刊行会
売り上げランキング: 455,280
サヴァイヴィングライフ -夢は第二の人生- [Blu-ray]
日本コロムビア (2012-05-30)
売り上げランキング: 31,809
アリス 【HDニューマスター/チェコ語完全版】 [Blu-ray]
日本コロムビア (2011-08-24)
売り上げランキング: 20,504
ヤン・シュヴァンクマイエル「ルナシー」 [DVD]
日本コロムビア (2007-08-22)
売り上げランキング: 23,053
ヤン・シュヴァンクマイエル 短篇集 [DVD]
日本コロムビア (2005-02-23)
売り上げランキング: 51,488

-, , , , , , , , , ,

- sponsored link -

フォロー

関連記事

Copyright© simonsaxon.com , 2017 All Rights Reserved Powered by STINGER.