前田司郎が作・演出を務めるLIVE「シティボーイズファイナル part.1『燃えるゴミ』」が開催されるらしい

東京お笑い界の重鎮、といっても過言ではないコントグループ・シティボーイズが、ライブ「シティボーイズファイナル part.1『燃えるゴミ』」を、2015年の6月19日（金）から29日（月）に東京・東京グローブ座にて開催するということです。

アッシュ・アンド・ディ・コーポレーション

シティボーイズのライブは、2013年にかつてラジカル・ガジベリビンバ・システムで共に活動していた劇作家の宮沢章夫さんの作・演出、おなじくガジベリ〜に参加していたいとうせいこうさんを迎えて上演されたシティボーイズミックスPRESENTS 西瓜割の棒、あなたたちの春に、桜の下ではじめる準備を」以来約2年ぶりの開催になります。チケットは4月11日（土）、イープラス、チケットぴあ、ローソンチケットにて発売されるそうです。詳しくは以下のファンサイトや公式HPなどをご覧ください。

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今回発表されたライブ「燃えるゴミ」では、劇作家や小説家、映画監督、脚本など創作の分野で縦横無尽に活躍する、五反田団・主宰の前田司郎さんを作・演出に迎えるとのこと。前田司郎さんと言えば、昨年10月のCX「世にも奇妙な物語」で放送され、twitterでかなり話題になったらしい「ファナモ」や、窪塚洋介、井浦新が主演した映画「ジ・エクストリーム・スキヤキ」などの脚本・監督を務めていることでおそらく有名だと思います。最近ではBSプレミアムにて田中麗奈主演の「徒歩７分」という30分ドラマの脚本を担当していました。そのほか雑誌「散歩の達人」にてエッセイを連載していたり、とにかくものすごく精力的に活動しています。小説作品もたくさんあるのでよろしければ最下部のリンクからチェックを。
ところで前田司郎さんの作品は、どれもすごくおもしろいんですけれど、そのおもしろさを言葉で表現するのがとても難しい。それでも使い古された表現を使うならば"その独特な空気感"、ということになると思いますが、その空気感の原因は作品内において強い言葉やシチュエーションが一つも出てこないからかもしれませんね。それでいてどの作品もテーマは、大げさに言ってしまえば人間存在のあり方というか、人はどう生きるべきか、みたいなことになっていて、そういうテーマだと重くなりがちなのですが、前田司郎さんの作品には「これこそまさに人間の存在意義である！」みたいなメッセージはなく「人ってそういうもんじゃないかな、よくわかんないけど」みたいに、強くメッセージを押し出さないものが多いのです。だから一見して地味だし何も起こらないような話なのだけれどなんだかすごく印象に残るような、そんなところが彼の作品の特徴のような気がします。
シティボーイズはこれぞまさにナンセンスというような、もはや伝統芸と言ってもいい不条理コントを続けていて、前回の「西瓜割の棒〜」ではその魅力を遺憾なく見せつけていました。作品の社会に対する批評性もものすごく高い印象なので、そこに来て上に挙げたような作風をもつ前田司郎さんを作家に迎えるこの公演。根は一緒だが相反する彼らの表現スタイルがどのように融合していくのか、そう考えると開催がとても楽しみですね。