ウルグアイ対イングランドマッチレポート【FIFAブラジルワールドカップ2014】

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前半

第1節で黒星を喫した両国の対戦は、序盤からお互いに出足が鋭く、中盤でのせめぎ合いが続く展開となった。そんな中で、ウルグアイは相手陣内で前線から激しくプレスをかけ、高い位置で奪ってからショートカウンターを狙う意図をみせる。一方のイングランドはジェラードのロングフィードや右サイドのスターリッジの突破からチャンスを作り出していった。とはいえ、中盤での激しいフィジカルコンタクトからボールを奪って攻撃を仕掛けようとするも、両チームとも守備意識が高いため帰陣が早く、なかなか効果的な攻撃を繰り出すことが出来ず。得点のにおいが全く感じられないまま前半もはかばまで時間は進んでいった。

25分を過ぎると中盤での争いをウルグアイが制することが多くなり、徐々にウルグアイがイングランドを押し込んでいくが、攻撃が大抵2人の選手によるコンビネーションでの崩しに頼ってしまい決定的な場面を作るには至らず。逆にイングランドはウェルベック、スターリッジのスピードと大胆な突破からウルグアイディフェンスのファウルを誘発、両サイドでのセットプレーからゴールを狙い、ポストをたたく場面などもみられたが、得点を取ることは出来ない。

すると39分、中盤でボールを奪ったウルグアイはFWカバーニにボールを渡すと、ゴール前でファーに走り込むスアレスに柔らかいクロスを上げる。イングランドDFジャギエルカの背後を上手く突いたスアレスは、このボールをさらにGKハートのポジショニングの逆をついたヘディングシュート。随所に上手さをみせたスアレスのゴールでウルグアイが先制点を獲得した。追いつきたいイングランドはポゼッションを高めながら引いて守るウルグアイをサイドを中心に攻め続けるも、前半のうちに追いつくことは出来ず。ウルグアイの1点リードで試合は折り返した。

後半

後半は立ち上がりからウルグアイが素晴らしい入りをみせ、セットプレーやサイドからのクロスで、立て続けにイングランドゴールを脅かした。とはいえイングランドも勢いに気圧されることなく、これまで同様ジェラードの高いフィード力と、サイドプレーヤーの縦への突破から反撃に出て、ルーニーがフリーでシュートを放つもGKムスレラにセーブされるなど、こちらも一歩も引かずに両者激しい攻防を繰り広げる。とはいえ前半からフルスロットルで動き続けたからか、先行して引き気味に試合を進めるウルグアイディフェンス陣は徐々に選手間のサポート距離が広くなり、イングランドにスペースを与えようになり、イングランドが高いポゼッションを保ちながら勢いよく責め立てる時間が続いた。

すると後半30分、右サイドバックのグレン・ジョンソンがドリブルでの突破からペナルティエリア内に侵入、滑り込みながらゴール前にクロスを上げるとこれをルーニーが流し込みイングランドが同点に追いつくことに成功。ルーニーは出場3大会目にして初めてのW杯での得点となった。これでイングランドは勢いづき、さらに鬼気迫るテンションでウルグアイ陣内へ攻め込んでいく。タイスコアに戻されたウルグアイは何とか主導権を握り返そうと、少ないチャンスをカウンターに結びつけようとするも、要であるスアレスやカバーニにボールがわたらず、効果的な攻めをすることができない。

しかし後半40分、ムスレラのロングボールからジェラードとカバーニが競り合い、こぼれ球がペナルティエリア内でスアーレスにわたると、そのまま右足を振り抜きゴールに突き刺す。たった3タッチでウルグアイが得点を奪い、イングランドを突き放した。

再度突き放されてしまったイングランドは、ランバートを入れパワープレイに出るも得点は生まれず、そのまま試合は終了。ウルグアイがスアレスの2ゴールでイングランドに勝利し、最終節に望みをつないだ。

ウルグアイとイングランド、それぞれの印象。

かなりテンションの高い展開となったこの試合ですが、ウルグアイは前の試合と比べるとディフェンス面でかなりの進歩が見られ、コスタリカ戦は単純に気を抜いていたんだな、という様に感じました。ともあれ、攻撃面で特筆すべきはやはりルイス・スアレスでしょう。局面での組み立てからフィニッシュまで、ひとりで何でもやってしまうスーパーな選手。ウルグアイは彼に気持ちよくプレーさせることだけを考えていればもうなんとでもなる気がしますね。

一方のイングランドは、この試合かなりアグレッシブないい戦いをみせたのですけれど、これまたスアレスひとりにやられた、という感じですね。あとは相変わらず両サイドのスピードは脅威ですが、攻撃にアイディアが少なすぎるかなあ、という印象を受けました。イングランドとはこういうものなのでしょうか。あまり詳しくないので何とも言えませんのでこれ以上言うことはやめておきます。

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